温泉の泉質と代表的な温泉地 - あの温泉の効能は? 温泉 2020.08.022021.02.13 温泉の性質を表すもののひとつとして、温泉に含まれる成分で分類した「泉質」があります。泉質による特徴と効果は次の通りとされていますので参考にしてください。実際の温泉は様々な成分が複雑に混ざり合っており、複数の泉質を持つところも多いので、それぞれの泉質を参照してください。 単純温泉 特徴無色透明、無味無臭で含まれる成分が薄い。pH8.5以上のものをアルカリ性単純温泉と呼んでいる。ぬるぬるすべすべするのがアルカリ性単純温泉の特徴です浴用効果疲労回復、神経痛、関節痛、糖尿病、筋肉痛、胃腸病、婦人病、痔病、運動器障害、骨折、病後回復、ストレス解消など飲用効果慢性胃腸病、慢性便秘、リューマチ、腰痛、神経障害など 代表的な温泉地小牧温泉(青森)、鬼怒川温泉(栃木)、水上温泉(群馬)、箱根湯本温泉(神奈川)、石和温泉(山梨)、伊東温泉(静岡)、下呂温泉(岐阜)、道後温泉(愛媛)、黒川温泉(熊本)、湯布院温泉(大分) 二酸化炭素泉 特徴無色透明。炭酸ガスを含んでいるため入浴すると肌に気泡が付着する。この炭酸ガスが肌を刺激するため、血行が良くなり保温効果が高い浴用効果高血圧、神経痛、婦人病、皮膚病、筋肉痛、うちみ、消化器病、痔病、疲労回復、便秘、痛風、冷え性など飲用効果胃腸病、便秘など代表的な温泉地みちのく温泉(青森)、玉川温泉(秋田)、桟温泉(長野) 炭酸水素塩泉 特徴無色透明で湯口には白淡褐色の付着物が付く。カルシウムイオンやマグネシウムイオンには鎮静作用がある。肌がなめらかになるため「美人の湯」とも呼ばれる。また「冷の湯」とも呼ばれ湯冷めしやすい浴用効果皮膚病、胃腸病、神経痛、筋肉痛、関節痛、痔病、疲労回復、痛風など飲用効果肝臓病、糖尿病、便秘、消化器系疾患など代表的な温泉地十津川温泉(奈良)、龍神温泉(和歌山)、嬉野温泉(佐賀) 塩化物泉 特徴無色透明。塩分が濃いので飲むと辛い。保温効果が高いため「熱の湯」とも呼ばれている浴用効果神経痛、婦人病、皮膚病、筋肉痛、関節痛、うちみ、消化器病、痔病、疲労回復、便秘、痛風、冷え性など飲用効果胃腸病、貧血、便秘など代表的な温泉地湯村温泉(山梨)、熱海温泉(静岡)、和倉温泉(石川)、城崎温泉(兵庫)、指宿温泉(鹿児島) 硫酸塩泉 特徴無色透明浴用効果神経痛、関節痛、高血圧、動脈硬化、切り傷、やけど、皮膚病など飲用効果痔病、婦人病、貧血、便秘、糖尿病など代表的な温泉地新鉛温泉(岩手)、作並温泉(宮城)、法師温泉(群馬)、山代温泉(石川)、玉造温泉(島根) 含鉄泉 特徴源泉は無色透明。湧出して空気に触れると徐々に酸化して赤褐色に変色する浴用効果貧血、高血圧、動脈硬化、腎臓病、胃腸、切り傷、やけど、月経障害、慢性皮膚病、痔病など飲用効果貧血代表的な温泉地小赤沢温泉(長野)、有馬温泉(兵庫) 硫黄泉 特徴源泉は無色透明。湧出して空気に触れると硫黄成分が沈殿、酸化し黄色になる。卵の腐ったような独特の臭いがある浴用効果神経痛、関節痛、皮膚病、婦人病、高血圧、動脈硬化、疲労回復など飲用効果便秘、糖尿病など代表的な温泉地蔵王温泉(山形)、万座温泉(群馬)、白骨温泉(長野)、租谷温泉(徳島) 酸性泉 特徴無色か若干の黄褐色。抗菌力が強く肌への刺激が強い。肌の弱い人は浴後洗い流したほうがいい浴用効果水虫、皮膚病、湿疹、痔病、切り傷、便秘、消化器系疾患、貧血など飲用効果飲用には向かない代表的な温泉地岳温泉(福島)、草津温泉(群馬)、本沢温泉(長野) 放射能泉 特徴無色透明。ラドンを含んでいる。ラジウム泉とも呼ばれている浴用効果痛風、関節痛、神経痛、動脈硬化、高血圧、後遺症、疲労回復、痔病、慢性便秘、尿路疾患、貧血症、動脈瘤、自立神経失調症、冷え性、更年期障害、不妊症、肥満症、わきが、しもやけなど飲用効果慢性消化器病、慢性胆嚢炎、胆石症、関節病、便秘など代表的な温泉地栃尾又温泉(新潟)、増富温泉(山梨)、三朝温泉(鳥取) 含よう素泉 特徴茶褐色。強い酸化力による殺菌作用がある飲用効果高コレステロール血症