横須賀港━新門司港 所要時間21時間

飛行機でもなく新幹線でもなく、今回はのんびりと船で九州を目指しました。
横須賀港から本州沿いに太平洋を進み、四国から豊後水道を通って新門司港という航路です。
所要時間は約21時間。1日1便の運航。
「はまゆう」と「それいゆ」という2隻がこの航路に往復で就航しており、午前10時過ぎに海上ですれ違います。
私たちは「はまゆう」でした。
どちらの船になるかは乗船日によりますが、設備、サービス等にほとんど違いはないようです。
<横須賀港> 23:45 発
<新門司港> 翌21:00 着
出航時刻が深夜なのは、輸送トラックのスケジュールに合わせているからなんだとか。
乗船待ちをするトラックを多く見かけたので納得です。
出航時刻の60分前(オンシーズンは90分前の時も)までに、乗船手続きをする必要があります。



私たちはフェリーターミナル22:30着を目指して行きました。
最寄りである京急電鉄の横須賀中央駅から港までは、歩いて15分程かかります。
今回は徒歩でしたが、途中人通りのない場所もあるので、タクシーを使うのもありですね。
客室 ツーリストA
乗船時刻のアナウンスを聞いて船内に向かうと、そこかしこで朗らかなスタッフさん達が迎えてくれました。
2021年に就航した「はまゆう」は新しくて明るい雰囲気です。
トイレ、お風呂もとても清潔でした。
「はまゆう」にはデラックス、ステート、ステートウィズペット、ツーリストS、ツーリストAという5種類の客室タイプがあります。
予約したのはツーリストA。
この船の最安値の客室(期間A @14000円)で、カプセルホテルのようなイメージです。
意外と余裕のある個スペースには、ベッドランプ・頭側に物入れ・足元に荷物棚・ハンガーフック・コンセント・USBコンセントがありました。
シーツ、枕、カバー、上掛けが置いてあり、セッティングはセルフです。
ロールカーテンを下ろせば、なんと落ち着くスペース!
ゆっくり寝ることができると嬉しくなりました。
個人的なイメージでは、フェリーの最安スペースといえば、広いところで雑魚寝であり、諸々気になって結局ほとんど寝られないというものだったので、はまゆうのツーリストAには幸せを感じました。
ちなみに仕切りがロールカーテンなので、貴重品が不安だという場合はコインロッカー(使用後返金タイプ)を使うことができます。





ツーリストAには女性専用もあり少し悩んだのですが、今回はやめました。
上下段を互い違いに配置してあるため、夫と向かい合わせで上段を予約した私たちは、下の段の方とは顔を合わせません。
船内では携帯の電波の関係で連絡が取りづらかったと思うので、近くに居て正解でした。
他にも男女で一緒の方は、兼用スペースを使っていましたね。
もし一人で乗る機会があれば、その時は私は女性専用スペースを予約すると思います。
船内の設備



船内には座るところがたくさんありました。
常に余裕で空席があり、自分が場所を占領していないか心配することなく、ゆっくり海を眺めることができます。
レストラン、お風呂、ショップの設備の他、映画やプラネタリウムというアクティビティの時間もありました。
乗船後に申し込みをして、抽選に当たれば船上バーベキューも楽しめます。
フェリーは物資輸送を担う手段であり、公共交通機関のひとつなのですが、もはやミニクルーズといっても良いかもしれません。


お風呂は要タオル持参です。レンタルも可能だそうです。(フェイスタオル…200円/バスタオル…300円)
シャンプー・コンデショナー・ボディソープ・ドライヤーは完備でした。
ロッカーの扉が結構かたくて開けづらいです。私の他にも困っている方がいらっしゃいましたので、ミニ情報です。
下船後の交通機関
21時に新門司港に到着すると、既に無料の連絡バスが待機しています。
新門司フェリーターミナル ⇒ JR門司駅 ⇒ JR小倉駅 行き
フェリー入港後、乗車完了次第出発ということでしたが、乗車後割とすぐに発車しました。
予約は特に必要なかったので、明確な人数確認などはない印象です。
もし下船後にゆっくりトイレに寄っていたりしたら、乗り遅れた可能性も?
夕方、船内アナウンスで「フェリーターミナル到着後のタクシーの手配は難しいので、必要な方は予め自身での手配を」と注意があったことを思い出し、ちょっとドキドキしました。

今回は「船」というレアな交通機関を使うこともあって、いつも以上にワクワクしました。
「はまゆう」は期待以上の船で、乗って良かったです。
360℃海に囲まれて、とても贅沢な時間を過ごすことができました。良いですね、船!